「太ももに力が入らない」その腰痛サインは赤信号です

腰痛を抱えているときに「足に力が入りにくい」「踏ん張れない」「立ち上がるときに不安定になる」といった経験をする方がいます。
単なる筋力不足と考える人も少なくありませんが、神経学的に見るとこれは腰痛の中でも注意が必要なサインです。
神経は「正常 → 痛み → しびれ → 麻痺」という順に変化していきます。つまり力が入りにくいという状態は、ほぼ赤信号に近い「麻痺」の段階に足を踏み入れている可能性があります。
このコラムでは、腰痛と足の力が入りにくさの関係について解説します。
■ 腰痛と足の力の入りにくさの関係
腰の神経は、感覚だけでなく筋肉の働きをもコントロールしています。神経が圧迫や炎症によって障害を受けると、その神経がつながっている筋肉に正しく命令が届かなくなります。
その結果、足に力が入らない、踏ん張れないといった運動障害が生じます。
例えば、太ももの前の筋肉につながる神経に影響が出ると、階段の昇り降りが困難になります。また、足首や足指を動かす神経に障害が及ぶと、歩行時に足先が持ち上がらず、つまずきやすくなることもあります。
このように、腰痛と同時に「力が入らない」という症状が出るのは、神経そのものが侵されているサインであり、単なる腰の痛みよりも重篤度が高いといえるのです。
■ 痛みから麻痺へ進行する神経学的ステップ
腰痛は多くの場合「痛み」として始まります。これは侵害受容器が反応し、脳へ危険信号を送っている段階です。さらに神経の障害が進むと「しびれ」が加わります。これは感覚神経の伝達が鈍っている状態です。
そして最も注意すべきは「麻痺」に至る段階です。筋肉を動かす運動神経の伝達が障害されると、体は命令を出しても動かせなくなります。この段階では、日常生活に直接的な支障が出るだけでなく、放置すると神経の回復が難しくなるリスクがあります。
つまり「足に力が入りにくい」というのは、神経学的には赤信号に近い状態であり、放置すべきではない警告サインなのです。
■ カイロプラクティックができること:腰痛と足の力の入りにくさへの神経学的アプローチ
カイロプラクティックの役割は、筋肉そのものを強化することではなく、神経と脳が正しくコミュニケーションできる環境を整えることにあります。
当院で実践しているガンステッド・システムでは、体表温度検査・視診・静的触診・動的触診・レントゲン評価という5つの検査法を用い、神経伝達に乱れを生じている部位を正確に特定します。その上で、必要最小限の精密なアジャストメント(調整)を行うことで、脳と筋肉の間の情報伝達を回復させます。
神経学的にみると、腰痛と脱力感は「運動単位(motor unit)の発火リズムの乱れ」として現れます。神経伝達が滞ると、筋肉を構成する運動単位が同期的に働けず、必要なタイミングで力を出せなくなるのです。アジャストメント後に「力が戻った」と感じるのは、脊髄や脳幹へ入る感覚入力が正確化し、運動単位の同期性が回復した証拠です。
また、自律神経のバランスも深く関わっています。交感神経が過剰に働くと筋肉への血流が制限され、酸素不足によりさらに力が出せなくなります。カイロプラクティックケアによって副交感神経が回復すると血流が改善し、筋肉はATPを十分に産生できるようになり、本来の力を発揮できるようになります。
このように、腰痛と足の力の入りにくさは単なる「腰の問題」ではなく、神経生理学的な乱れが背景にあります。カイロプラクティックはその根本にアプローチすることで、体に備わる回復力を引き出すサポートができるのです。
■ ご相談・ご予約はいつでもどうぞ
「腰が痛いだけでなく、足に力が入りにくい」
「踏ん張れない感覚があり、日常生活に不安がある」
「神経のサインを見逃さずに根本からケアしたい」
そのようなお悩みを抱えている方へ。
腰痛と足の力の入りにくさは、神経が出している重要なSOSサインかもしれません。神経と筋肉の連携を整え、生活に安心を取り戻すために、ぜひ一度カイロプラクティックケアをご相談ください。
📍前田カイロプラクティック藤沢院
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執筆者前田 一真
神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が開院した銀座の塩川カイロプラクティックに内弟子として入る。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。2023年5月に地元である藤沢の地で、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティックで学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院を実現するため、【前田カイロプラクティック藤沢院】を開院。
笑顔溢れ、心豊かに、幸せな毎日をサポートできるようにカイロプラクターとして尽力している。またシオカワグループの一員として、感謝・感動・希望に溢れる社会を目指している。